【建設】工事受注よりも優良な資産形成を優先―西松建設・近藤晴貞社長(2017-01-27)

 「森ビルには私から申し出て建設工事に参加しないことを決めた」―西松建設の近藤晴貞社長は、東京・港区の旧本社跡地の敷地に建設する「虎ノ門ヒルズ・ビジネスタワー」の工事に参加しなかった経緯をそう説明した。「重要なのは優良な資産を形成することであり、工事にこだわる考えはない」として工事発注者の立場を強調。日本建設業連合会が1月26日に開催した報道機関や有識者との新春懇談会の席で、筆者の質問に答えた。

<関連記事>不動産虎ノ門地区で大規模再開発ビルが相次いで着工へ(2017-01-19)

続きを読む

【建設】国土強靭化へのバラマキ批判を打ち消すには(2013-12-20:フジサンケイビジネスアイ掲載)

 政権交代前から自民党が取り組んできた国土強靭化を推進する「強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法」が先の国会で成立し、政府は17日に「国土強靭化政策大綱」を決定した。来年5月に国土強靭化のための基本計画を策定し具体的な施策を展開することになったが、国土強靭化に対しては相変わらず「公共事業のバラマキ」との批判が根強い。

続きを読む

【建設】被災地工事を迅速化―期待のCM方式(2013-08-21:フジサンケイビジネスアイ1面掲載)

 宮城県女川町で駅周辺の中心市街地を造成する工事が本格的に始まった。お盆明けからは工区内の全ての道路を閉鎖し、公道を走れない鉱山採掘用の50トンダンプトラックなど超大型重機を投入。背後の山を一気に切り崩して約200ヘクタールの中心部地区を、商業業務地で約4m、住宅地で約10mかさ上げする。

続きを読む

【建設】就労履歴管理システム停止の理由(2013-6-12:フジサンケイビジネスアイ掲載)

 福島第一原発事故の除染作業を行う作業員への適正な賃金支払いと健康管理を行うために開発された就労履歴管理システムが国の補助金打ち切りで、今年3月末でサービス停止に追い込まれた。昨年11月に作業員に危険手当などが適正に支払われていない問題が表面化、環境省が今年1月に対策を講じたはずだが、なぜシステムは止まってしまったのか。

続きを読む

【建設】成長力のある企業はどこか―建設・住宅・不動産関連企業の2012年度連結決算まとめ(2013-06-05)

 建設・住宅・不動産関連企業の2012年度連結決算(連結売上高2000億円以上67社)をまとめたので公表する。トップは連結売上高が初めて2兆円を突破した大和ハウス工業、2位が建機最大手のコマツ、3位が積水ハウスの順に。安倍政権の誕生で日本経済の再生に向けて積極的な金融緩和、財政政策、成長戦略の3本の矢に着手したが、同時に重要なのは企業の成長力だろう。業界をリードする大手企業が自ら成長戦略を掲げ、積極的に雇用や設備投資を増やさなければ、日本経済の復活は難しい。果たして建設・住宅・不動産業界の中で、成長力のある企業はどこだろうか。

<関連記事>
建設企業再編で何をめざすのか?―建設・住宅・不動産関連企業の2011年度連結業績まとめ(2012-09-07)
建設スマイルカーブ現象は建設産業にも当てはまるのか?―建設・住宅・不動産関連企業59社の2010年度決算まとめ(2011-05-20)

続きを読む

【建設】社会資本「整備」から社会資本「経営」の時代へ―公共事業のあるべき姿を考える(2012-12-11)

 「社会資本『整備』から社会資本『経営』の時代へ」―2年前に東京大学のオープンレクチャーで建設産業の将来像をテーマに私が講演した時のメッセージだ。公共事業費の削減が進む中で、土木関係の研究者・技術者はいつまでも「整備」の話ばかりするのではなく、既存の社会資本を最大限に活用して「国土をどのように経営していくのかを語れ!」という意味である。3年前の総選挙の前には「公共事業を政治の道具とする時代に終止符を!」とブログに書いた。政治的な思惑に左右されることなく、客観的なデータに基づいて必要な公共事業を着実に実施するための環境整備が必要と感じたからだ。そして、12月16日の総選挙―。相変わらず公共事業が選挙の争点になっている。再び自民党が政権を取って「国土強靭化」の名のもとに公共投資を増額するにしても、まずは日本の将来にとって本当に必要な社会資本を具体的に論じるべきではないか。急速に人口減少が進むなかで、社会資本にも『経営』感覚を取り入れていくことが不可欠だ。

続きを読む

【建設】戦略的広報って何ですか?―国土交通省が建設産業のための検討会を設置(2012-11-20)

 国土交通省が「建設産業の魅力を発信するための戦略的広報検討会」を立ち上げ、11月12日に第一回会合を開いた。学識経験者を中心に2010年12月から始まった「建設産業戦略会議」の提言を受けて設置されたものだ。戦略会議そのものが非公開で詳しい議事録も公表されていないので、どういう経緯で戦略的広報が必要という話になったのかは不明だ。ただ、これだけ情報が氾濫するインターネット社会になって、いまさら戦略的広報が必要というのもいかがなものか。長年、建設産業を取材してきた記者としてみれば、「企業トップが産業の未来を何も語らない」業界に戦略的広報もないものである。組織にとって最大の広報マンは誰か。まずは企業の経営トップが自らの考えを自らの言葉で語ることだと思うのだが…。

続きを読む

【建設】企業再編で何をめざすのか?―建設・住宅・不動産関連企業の2011年度連結業績まとめ(2012-09-07)

 建設・住宅・不動産関連の企業業績(連結売上高2000億円以上)の2011年度分をまとめたので公表する。トップは前回と同じ建機最大手のコマツ、2位は大和ハウス工業、3位は積水ハウス、4位はセグメントの組み換えで売上規模が縮小したパナソニックのエコソリューションズ社、5位が鹿島建設の順。新しくランクインしたのは、2010年10月に通信工事会社の大明、コミューチュア、東電通が経営統合して誕生した「ミライト・ホールディングス」、セメント大手の「宇部興産」、道路工事会社2位の「前田道路」の3社。今後は、大和ハウス工業が今年12月にフジタを子会社化するほか、安藤建設とハザマが来年4月1日付けで合併して売上3000億円以上の「安藤・間」が誕生する。建設・住宅・不動産業界でも企業の再編・統合がかなり進んできているが、経営環境が目まぐるしく変化するなかで、企業再編で何を目指そうとしているのだろうか。

【関連記事】

建設スマイルカーブ現象は建設産業にも当てはまるのか?―建設・住宅・不動産関連企業59社の2010年度決算まとめ(2011-05-20)

続きを読む

【建設】スマイルカーブ現象は建設産業にも当てはまるのか?―建設・住宅・不動産関連企業59社の2010年度決算まとめ(2011-05-20)

上場企業の2011年3月期決算発表がほぼ終わり、建設・住宅・不動産関連の主要企業59社(連結売上高2000億円以上)の決算数字を一覧表にまとめた。新聞の多くが決算発表のあとに業態別の決算まとめ記事を掲載しているが、その分け方はゼネコン、住宅メーカー、総合不動産会社、マンション専業など、筆者が新聞社に入社した約30年前とほとんど同じままだ。住宅メーカーの大和ハウス工業と、総合不動産会社の三井不動産を比較すると、いまや事業内容はほぼ同じである。いつまでも昔ながらの業態分けで企業同士を比較しても、産業構造の変化は見えてこない。改めて一覧表を見ると、ゼネコンの地盤沈下とともに、1990年代後半からIT産業で指摘されてきた「スマイルカーブ現象」が、建設・住宅・不動産業でも広がっていることと強く感じるのだが…。
■「建設・住宅・不動産関連企業の2010年度連結業績(売上高2000億円以上)」の一覧表を掲載しました。

続きを読む

【建設】ゼネコンの地盤沈下で建設業トップの座は大和ハウス工業へ―2011年3月期連結決算予想から(2010-11-11)

 建設・不動産業の2010年度第2四半期の決算が出揃った。大手ゼネコンが2010年度通期の連結売上高予想を軒並み下方修正する一方、大和ハウス工業は、通期売上高予想を1兆6600億円に上方修正。建設企業のトップが、初めて大和ハウス工業に交代することが確実となった。三井不動産の連結売上高もゼネコン大手を抜く見通しだ。国内建設投資が縮小するなかで、均衡縮小を続けるゼネコンに対して、事業多角化や海外事業にも積極的な大和ハウス工業、都市再生に力を注ぐ不動産最大手の三井不動産、M&A(合併・買収)を積極的に展開する住生活グループは着実に成長。建設・不動産分野の産業構造の変革を示すトピックと言えそうだ。 (グラフは主要な建設・不動産会社の連結売上高推移)

revenues.JPG 続きを読む

【建設】JM(なおしや又兵衛)、日産自動車に電気自動車用充電器設備の設置工事でワンストップサービスを提供(2010-07-21)

 JM(なおしや又兵衛、社長・大竹弘孝氏)は7月20日、日産自動車が今年12月から出荷を開始する電気自動車「リーフ」を購入した顧客向けに、日産ディーラーを通じて戸建住宅向けの充電器設置工事の取次ぎサービスを提供すると発表した。セブンイレブンなどの店舗向け修繕サービスの実績を生かして、緊急時には年中無休で2時間以内に駆け、対応するサービスも提供する。日産リーフは、今年度分の国内販売予定台数の6000台が予約済みだが、うち4割は個人向け。「当初、大半が法人向けと予想していたが、思っていた以上に個人向けが好調」(日産自動車国内企業広報部長・濱口貞行氏)としており、個人向けに充電器設置サービスの体制を整えることにした。

続きを読む

【建設】建設業におけるプラットフォーム戦略の可能性―建設業の機能再編を考える(3)(2010-06-02)

s-diamond100605.jpg ものづくりの世界では、製品の鍵を握る技術や標準、仕組みなどの「プラットフォーム(基盤)」を抑えることが、いまや最も重要な戦略だ。インテルやマイクロソフトがICチップとウインドウズでパソコンの世界を制圧し、グーグルが検索ソフトでインターネットの世界を席巻し、アップルはiPodとiTunesで音楽配信の世界を、そしてiPadの投入で電子書籍の世界を支配しようとしている。一方、建設分野では、フローからストックへ市場構造が大きく変化し始めているにも関わらず、単品受注単品生産のゼネコン式ビジネスモデルから脱却する動きが出てこない。今後、建設市場の中心となる小規模・低コストの維持修繕・管理のサービスを提供するのにゼネコン方式では非効率であるのは明らか。では、どうするか―。建設業でも「プラットフォーム戦略」を展開し、市場を“点”ではなく“面”で抑える方向性を探るべきではあるまいか。その可能性を示す事例を今週発売の「週刊ダイヤモンド」6月5日号に書いた。ゼネコンモデルに固執しても建設業は疲弊していくだけである。 続きを読む

【建設】建設共通パスは日本の建設業を変えられるか?―2012年の本格導入に向けて開発スタート(2010-03-22)

 建設労働者の就労履歴情報をICカードやインターネットの活用で一元的に管理する「建設共通パスシステム」の本格運用に向けてシステム開発がスタートした。3月19日に都内で開催されたシンポジウムでは、3年間の研究成果として「導入に向けた技術的な課題は十分に解決できる」との報告が行われたあと、システム開発委員会の委員長となった東京大学の坂村健教授が講演し、社会基盤としての建設共通パスの必要性を強く訴えた。今後は建設業全体への本格普及に向けてICカードの配布方法などの体制を整えるとともに、新しい社会システム基盤を積極的に活用して建設業の構造改革をどのように進めていくか。社会全体が建設業界の新しい取り組みを応援して、労働環境の改善、産業の活性化につなげていくことが必要である。

 ――建設業の再生を透明性の確保という視点から書いたコラム「建設業に求められる「透明性」とは何か?」8本(2002年11月〜03年3月)をMKSアーカイブとして掲載しました。住基カードを利用した就労履歴管理についても考察しています。

続きを読む

【建設】縮小する公共事業をどう分け合うか?―建設業者の企業評価を見直しへ(2010-02-25)

 国の公共事業費の大幅削減が進むなかで、少なくなったパイをどのようなルールで分け合うのか―。その鍵を握る国土交通省の直轄事業における公共事業の品質確保の促進に関する懇談会の企業評価検討部会が2月24日に発足し、第1回会合が開かれた。09年4月に改定された09・10年度技術評価点による企業評価を検証したあと、11・12年度の改定について話し合う。先の改定ではCランク業者がDランクに落ちるなどのランク変動が多く発生。それを救済する経過措置が取られたが、来年春の改定では経過措置も廃止される見通し。今後の見直し次第で、建設業者の仕分けが加速することになりそうだ。 続きを読む

【建設】建設許可業者をどのように仕分けるべきか?―建設業の機能再編を考える(2)(2010-02-24)

 「50万社以上ある建設業者は20万社でも過剰」―前原誠司国土交通大臣がそう発言したと建設業界紙が報じていたが、建設業者が供給過剰であるのは間違いない。では、国内の建設市場規模に対して、どの程度の業者数が適当なのか。50万社と言っても、売上高1兆円以上のスーパーゼネコンから一人親方まで入れた数字である。それぞれの業者が担うべき「機能」は異なっているはずだが、建設業法のうえでは同じ「建設許可業者」だ。それらを十把一絡げで議論するのは、やはり無理があるだろう。建設業者の供給過剰問題と、建設業の雇用問題を分けて議論するためにも、建設業者を「機能」で仕分けすることが先決ではあるまいか。 続きを読む

【建設】ハルシステム設計主催の新春セミナー(2月1日開催)に千葉が出演します(2010-01-20)

 建設コスト管理手法「クッションゼロ」の生みの親である安中眞介氏のハルシステム設計が主催する新春セミナー「寅寅寅で、不況に突破口を開く!!文殊の知恵をつかむ」が2月1日、JR東京駅近くの東京国際フォーラム会議室で開催されます。第3部のパネルディスカッション「新型営業の奨め 〜混乱の時代の先には新市場が待っている!!〜」に千葉が出演することになりました。2009年12月に日本建築学会の機関誌に掲載された記事「建築界に明日はあるか?」の中で描いた建設市場の構造変化に、建設会社はどう対応すべきか?について話をしたいと思っています。ご興味のある方は、ハルシステム設計のホームページをご覧ください。

【建設】機能再編を再考する―建設業の将来像をどう描くか(2010年1月1日)

 建設業界にとって2010年は「再編・淘汰の年」となるのだろうか―。2007年4月に未来計画新聞に掲載したコラム「建設業再生のシナリオを考える―ゼネコン再編の第二幕は始まるのか?」のなかで「大手ゼネコンの再編が始るとすれば2010年頃か?」と書いた当てずっぽう(?)な予測を当てたいわけではないが、建設需要の急激な落ち込みによる需給ギャップの拡大は如何ともし難い。本来なら企業ごとに明確な戦略を持って再編に備えるべきだが、建設業の地盤沈下を食い止めて産業の再生につながるような将来像を描く必要もあるのではないか。過去の事例を振り返っても、ゼネコン同士が単純に合併しても成功するのは難しい。2001年に執筆した「私見ゼネコン再編論」の中で「ゼネコンの再編は“企業再編”よりも“機能再編”で考えるべき」と書いたが、改めて“機能”という視点から建設業を考えてみる。 続きを読む

【建設】手持ち工事の減少にゼネコンはどこまで耐えられるか?―日本土木工業協会機関誌11月号に寄稿(2009-11-30)

s-CEkensetsu200911.jpg 日本土木工業会の機関誌「CE建設業界」11月号に、コラム「営業戦略の欠如が生んだ利益なき消耗戦」を寄稿し、掲載された。過度な価格競争に陥りがちなゼネコンの営業体質から脱却するべきという“言わずもがな”のテーマで記事を書いたのは、このままでは下期から再びダンピング受注競争に突入するのではないか?という強い危機感があったからだ。主要ゼネコン20社の2009年9月中間期決算で公表された受注計画を集計してみても、上期受注高が前年同期比32.5%と大きく落ち込んだにも関わらず、通期計画の見直しは小幅にとどまった。この通期見通しの数字をクリアするには、下期受注高は前年同期比24.9%増を達成しなければならない。各社それぞれの思惑で数字を積み上げたのだろうが、民主党政権による公共事業費の削減、円高による民間需要の低迷、海外受注の減少と厳しい受注環境が続くなかで、どのようにして受注を確保するのだろうか。まさにゼネコンの営業戦略の欠如を物語る証拠である。

――主要ゼネコン20社の2009年度上期受注実績・通期受注見通し修正額の一覧表を掲載しました。


続きを読む

【建設】建築界に明日はあるか―日本建築学会の機関誌12月号に寄稿(2009-10-12)

 掲載前の記事の予告は普通はしないものだが、日本建築学会の機関誌「建築雑誌」12月号(12月10日発行)に記事を寄稿した。「建築界に明日はあるか」をテーマに、九州大学の谷本潤教授から原稿執筆を依頼されたのは昨年12月のこと。今月の締め切り間際まで、何を書くか悩まされ続けたが、私がこれまで書いてきた建設産業・建設市場の構造変化に関する記事を引用しながら、改めて全体的な流れをまとめた。本来なら私みたいな記者ではなく、建築学会のようなアカデミックな場で建設産業論、建設市場論を議論してもらいたいと考えたからだ。記事は2ページ程度にコンパクトにまとめており、そこで引用したうち現在は入手できない記事「新型発注者『投資家』への対処法」(2001年3〜4月)をMKSアーカイブに再掲載する。
<以下、記事の主な内容>
・産業構造問題に関心が薄い(?)エリートたち
・かつての「産業論」は市場主義経済の拡大とともに衰退
・失われた20年で進んだ国内産業のガラパゴス化
・「産業論」の復活が日本経済を救う!

「新型発注者『投資家』への対処法」

続きを読む

【建設】建設業界は自民党と運命を共にするのか?―公共事業を政治の道具にする時代に終止符を!(2009-07-28)

 「公共事業費の大幅削減を打ち出している政党と、何を話し合う必要があるのか!」―建設業界が厳しく批判してきた民主党から、8月30日の総選挙に向けたマニフェストが公表された。政治とは所詮、利権の争奪であるとは言え、公共事業費削減による経済、雇用への影響を説明しないまま、公共事業費が狙い撃ちにされた格好だ。民主党によれば今年度の国の公共事業予算7.9兆円のうち16%が無駄というわけだが、建設業界としても総選挙に向けて言うべきことを正々堂々と主張するべきだろう。同時に、国民生活に直結する公共事業を、政治献金や選挙応援の見返りといった”政治の道具”としてきたことを反省する必要があるのではないか。客観的なデータに基づいて必要な公共事業が着実に実施されることが、国民だけでなく、建設業界にとっても望ましいはずである。 続きを読む

【建設】ゼネコン経営の正念場は今年度下期か?―週刊ダイヤモンドの記事を執筆(2009-06-01)

s-diamond090606.jpg 週刊ダイヤモンド09年6月1日発売号の特集「ゼネコン不動産崖っ縁決算」の中で記事を執筆した。昨年9月1日発売のゼネコン特集にも参加したが、今回はリーマンショック後、初のゼネコン特集だけに内容も盛りだくさんで、充実した仕上がりだ。改めて今回のゼネコン決算を振り返ると、納得感が乏しかった。「各社とも、どうやって今年度の受注計画を達成するつもりなのだろうか…?」との疑問をゼネコン関係者からも聞く。本当の正念場は今年度下期からか。総選挙の結果も含めて、しばらくは景気動向を慎重にウォッチしていく必要がありそうだ。
――主要ゼネコン(個別)の2008年受注実績・09年度見通しの一覧表を掲載しました。 続きを読む

【建設】地域ゼネコンの将来像をどう描くのか?―公共発注者自ら変わることの重要性(2009-04-06)

 国土交通省が3月31日、「地域建設業の振興に係る緊急対策」をまとめて公表した。週刊エコノミスト3月23日発売号に掲載した記事でも大都市圏に進出した地方ゼネコンの倒産について触れたが、地域建設業を取り巻く厳しい環境を考えれば緊急避難的な措置も必要ではあるだろう。しかし、問題はその先の将来像をどう描くのか―。90年代のように公共事業が大盤振る舞いされていた時代に戻ることは考えられないだけに、ただ救済するだけで再生するのは難しいだろう。思い切った発想の転換が必要なのではあるまいか。

◆最近の「主なゼネコン倒産一覧」(2007〜2008年度)を掲載しました。

続きを読む

【建設】なぜゼネコンは政治献金を続けるのか?―西松建設問題を考える(2009-03-31)

s-エコノミスト090323.jpg 西松建設問題がメディアを賑わすようになってから、建設業界の話題がすっかり出なくなった。火の粉がかからないように沈黙を決め込んでいるのだろう。私も、検察や政治の動きを取材しているわけではないが、今の建設業界の惨状を見れば、政治とゼネコンの蜜月時代はもう過去のこと。それを穿り返して政治が停滞する方が日本にとって問題である。ゼネコンを悪者にして政治とカネの問題で大騒ぎするのはもう止めにするべきではあるまいか。
 写真=3月23日発売の週刊エコノミストの特集「不動産壊滅」。中堅ゼネコンの連鎖型倒産を通じてゼネコンが置かれている経営環境について記事を執筆した。 ◆主要ゼネコンの売上高(単体)下落率(1998年3月期〜2008年3月期)の表を掲載しました。

続きを読む

【建設】産業比較:建設vs印刷(2)―アウトソーシング需要を狙え!(2008-10-20)

 日本印刷産業連合会の山口政廣会長(共同印刷会長)に9月の印刷月間に合わせてインタビューする機会があった。2年前にも当時の連合会会長だった藤田弘道・凸版印刷前会長にインタビューしてブログに「産業比較:建設vs印刷」を書いた。今回のインタビューでは、アウトソーシング需要の拡大、ブローカー(仲介業者)の参入、中小業者のコラボレーションなどの話題が出た。「経済のサービス化」の波は、印刷業界にも急速に広がり始め、新しいビジネスモデルを模索する動きが活発化しているようだ。厳しい状況に追い込まれている建設業界において新しいビジネスモデルを議論している余裕はないかもしれないが、勝ち残るためには将来に向けた戦略は不可欠だ。

続きを読む

【建設】建設業が自立した産業となるために何をするべきか?(2008-10-06)

s-touyoukeizai081004.jpg 週刊東洋経済の記事でも、国土交通省には”悪役”になってもらった。私自身は官製不況という言葉は好きではないと今年6月のブログでも書いたが、編集者から依頼されたテーマは「建設業界に吹き荒れる官製不況の実態」というもの。国交省としても技術と経営に優れた建設業者が生き残るための環境を整えるべく様々な施策を展開してきたわけだが、結果として建設業がますます厳しい状況の追い込まれているのも事実である。いつまでもお上頼みのままで、官製不況と愚痴っても仕方がない。建設業の再生は自らが成し遂げるしかないとの覚悟こそが必要なのではないか? 続きを読む

【建設】建設コストの見える化は進むのか?―週刊エコノミストのゼネコン特集に記事を掲載(2008-05-27)

s-economist20080603.jpg 週刊エコノミスト6/3号が特集した建設特集「ゼネコン壊滅」に私が執筆した記事が掲載された。タイトルは「『勝ち組』も巻き込む再編淘汰の波」で内容的にはそれほど過激なわけではないが、雑誌の表紙には「『勝ち組』前田、奥村、リストラ転落」と、さらに過激な見出しが目を引く。発売日の5月26日は、タイミングよく(?)日本建設業団体連合会(日建連)の通常総会懇親会が都内ホテルで開催されたので出席したが、多くの業界関係者が読んでくれていたようで、随分声をかけていただいた。まだ、お読みでない方はぜひ購読いただき、感想・意見をいただければ幸いである。 続きを読む

【建設】「ゼネコン」はビジネスモデル―儲からなければ捨てるしかない?!(2008-01-19)

img011.jpg 週刊東洋経済の1月19日号(1月15日発売)に特集「ゼネコン現場破壊」が掲載された。いかに建設現場が悲惨な状況にあるかを示すとともに、CM(コンストラクションマネージメント)や大和ハウス工業、長谷工コーポレーションなどの事例と対比することで、ゼネコンの一括請負という”ビジネスモデル”が時代遅れになっていることを描いた。果たして建設業はいつまで「ゼネコン」という儲からない”ビジネスモデル”にしがみついているのだろうか?

 

続きを読む

【建設】週刊東洋経済のゼネコン特集の執筆に参加―ぜひお読みください(2008-01-08)

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

 2008年も1週間が過ぎ、間の抜けた新年の挨拶に、仕事もせずに遊んでいたと思っている人も多いかもしれませんね。1か月以上も記事更新をせずにいましたが、来週発売の「週刊東洋経済」に掲載される予定のゼネコン特集の取材・執筆に関わっていたためでした。読者の厳しい目に応えられる記事に仕上がったかどうかは、ぜひお読みいただいて、感想や批評をお寄せいただければと思います。また取材に対応していただいたのに、紙面の都合などで記事に反映できなかった企業も少なくありませんでした。お詫び申し上げるとともに、またの機会に登場いただけるよう、今年も建設・不動産業界の動きを精力的に取材していきますので、引き続きご支援願います。

続きを読む

【建設】建築主がしっかりしていれば構造偽装は見抜ける!―新たな耐震強度偽装事件で判ったこと(2007-10-16)

 新たな耐震偽装事件が発覚した。改正建築基準法に対して高まってきた批判を打ち消すようにである。しかし、偽装を発見したのは建築主の積水ハウス。国土交通省指定の確認検査機関は見逃しても、建築主がきちんと対応すれば偽装は発見できることが証明された。改正建築基準法で国交省指定のピアチェック機関での二重チェックを義務付けなければならない根拠はどこにあるのか?

 

続きを読む

【建設】工事現場がきれいになって検査しやすくなった!?―改正建築基準法で完了検査済証の信頼性は増すのか?(2007-10-15)

 改正建設基準法が施行されて約4カ月―。混乱が続く建築現場のなかで「良い影響が出てきた」という話を民間の建築確認検査機関から聞いた。法改正の影響が軽微だった戸建住宅の工事現場が「非常にキレイになって検査が行いやすくなった」というのだ。これによって工事検査の質が向上すれば、中間検査、完了検査に合格したあとに発行される検査済証の信頼性もアップするはず。消費者にとって重要なのは、完了検査済証が建物の安全・安心を担保できるかどうかである。

 

続きを読む

【建設】日本の建設技術は劣化し始めているのか?―ベトナム・カントー橋の崩落事故に接して(2007−10-4)

 「ニュースを聞いたとき一瞬、凍りついた。日本の建設技術に何か異変が起きているのではないかと感じた」―日本の政府開発援助(ODA)によってベトナム・メコン川で大成建設、鹿島建設、新日鉄エンジニアリングの3社が建設を進めていたカントー橋が9月27日に崩落した後に、あるゼネコン幹部がそんな感想を漏らした。まだ事故の原因は判っていないが、私も全く同じことを感じていた。2003年8月の新潟県・朱鷺メッセの連絡橋崩落事故、04年4月に西松建設が建設中だったシンガポール地下鉄トンネル崩壊事故、05年11月の耐震強度偽装事件ときて今回である。不良債権処理、談合問題ばかりに目を奪われているうちに、日本の建設技術そのものが劣化し始めているのではないか?

続きを読む

【建設】改正建築基準法を巡る混乱は本当に3か月で収束するのか?―7月の新設着工戸数は23.4%減(2007-09-02)

 改正建築基準法が6月20日に施行された影響が出始める建築着工統計7月分の数値が公表された。新設住宅着工戸数は前年同期比23.4減の8万1714戸。6月20日前に大量の駆け込み申請があり、7月に入って建築許可が順次下りたことから、2割程度の落ち込みに止まったが、8月、9月は目を覆うような数値になるのは間違いない。国土交通省の発表文では「その影響は一時的なものと考えている」とコメントし、新聞などメディアの扱いも小さいままだ。「あれだけ大きな改正をやれば、3か月程度、混乱するのは仕方がない」と国交省幹部も言うのだが…。
MKSアーカイブとしてカテゴリー「住宅」内にコラム『耐震強度偽装問題を考える』(2005.12〜2006.02)9本を再録しました。ぜひ、お読みください。
続きを読む

【建設】上場ゼネコン初の倒産から10年―建設業の構造改革は進んだのか?(2007-07-18)

 東証一部に上場していた中堅ゼネコン「東海興業」が1997年7月4日に会社更生法を申請して、ちょうど10年目を迎えた。東海興業のメーンバンクだった北海道拓殖銀行、そして山一證券が11月に経営破たんして、金融機関の不良債権処理が本格化。ゼネコン業界にも再編淘汰の嵐が吹き荒れ、この10年に上場ゼネコンを対象に実施された債権放棄、金融支援などの総額は8兆円近くに達する。それだけのカネを費やして建設業の構造改革はどこまで進んだのか?
上場ゼネコンの不良債権問題への対応(表)を掲載しました。
続きを読む

【建設】姉歯事件が生んだ改正建築基準法に「役人が焼け太りするだけ」との声(2007-07-05)

 姉歯秀次・元建築士やヒューザーなどが引き起こした耐震強度偽装事件が発覚してから1年半前。建物の安全性確保を目的に大幅に強化された建築基準法が6月20日に施行となった。建築着工前に設計図面などをチェックする建築確認に、新たに構造計算適合性判定制度を導入するなど、建築確認や工事検査を厳格に運用する。
 消費者にとって、建物の安全性が確保されるのは歓迎すべきことだ。しかし、規制を強化された建築業界は大混乱。建築価格の上昇や建築の自由度の制限など、思わぬ“副作用”を消費者も覚悟する必要がありそうだ。

――続きは、日経BP社の総合サイトの「ニュース解説」でお読みください。

【取材日誌】大林組トップ交代に見る同族経営のコーポレートガバナンス(2007-06-04)

oobayashi 和歌山県トンネル工事、名古屋市営地下鉄工事、大阪府枚方市清掃工場工事など数々の談合事件への関わりが発覚した大林組が4日、大林剛郎会長兼CEO(最高経営責任者)の取締役への降格と、脇村典夫社長の引責辞任を発表した。後任の代表取締役社長には、白石達専務執行役員が就任する。「危機的状況を打開するため人心を一新する」(大林会長)との状況にありながらも、「求心力が必要」(脇村社長)と創業家の大林会長が取締役に留任する理由は何か?

続きを読む

【取材日誌】清水建設の社長交代会見―攻めの経営への脱皮は?(2007-05-10)

shimizsyacyo 清水建設が10日に行った社長交代会見に出席した。4期8年(正確には8年3か月)在任した野村哲也社長から、宮本洋一専務に6月の株主総会後にバトンタッチする。会見で野村社長は「完全に不良債権処理を終えることができた」と在任期間を振り返ったが、それを引き継いで宮本新社長はどのような舵取りを行うのか。バブル期から90年代前半までゼネコン首位だった清水建設が攻勢に転じることはないのか。

続きを読む

【取材日誌】建設現場の生産性が高いって、本当なの?(2007-04-23)

 国土交通省が昨年6月に立ち上げた建設産業政策研究会の会合が4月23日に開かれた。今回は生産性とITがテーマだと聞いていたが、何ともお座成りな議論で拍子抜けする内容だった。その一方で「現場作業員の給与水準を上げなければ優秀な人材を確保できない」と危機感を募らせる声が相次いだ。建設産業全体の生産性を上げずに、どうやって建設就業者の給与水準を上げていこうというのか?ダンピング受注の減少など建設費が上昇に転じたことに安心したのか、すっかり危機感も薄らいでしまったようで…。

続きを読む

【建設】建設業再生のシナリオを考える―ゼネコン再編の第二幕は始まるのか?(下)(2007-04-15)

 建設業界は、企業再編とは全く無縁な業界だった。大手ゼネコンと言っても、工事現場の集合体に過ぎず、個人工務店の延長線上にある程度の会社ばかりと言うのなら、それも致し方ない。しかし、昔ながらの地縁・血縁に頼った「御用聞き営業」で大手が生き残るのは困難であり、より戦略的な経営が求められる時代となっている。ゼネコン再編がいよいよ間近に迫ってきているのではないだろうか。
続きを読む

【建設】建設業再生のシナリオを考える―ゼネコン再編の第二幕は始まるのか?(中)(2007-04-13)

 業界再編は、どのようにして起こるのか―。イメージ的には「地震」発生のメカニズムを考えれば良いのかもしれない。業界全体に様々な要因によって「再編エネルギー」が蓄積され、いよいよ限界になったときに、誰か(何か)が引き金を引くことで、一気にエネルギーが放出され、地殻変動が業界全体へと波及していく。建設業界の「再編第二幕」を考える上で、まずは自動車産業と金融業の業界再編の流れを検証する。
続きを読む

【建設】建設業再生のシナリオを考える―ゼネコン再編の第二幕は始まるのか?(上)(2007-04-10)

「ゼネコンが合併してもメリットがない」―散々、そう言い続けてきたゼネコン業界でも、さすがに業界再編に否定的な声は少なくなってきた。97年に始まった不良債権問題をきっかけとしたゼネコン危機では、金融機関主導での再編・淘汰が進められてきた。それもほぼ一段落した感はあるが、これでゼネコン再編が終わったとは誰も考えてはいないだろう。果たしてゼネコン再編・淘汰の第二幕は、いつ、誰が(何が)引き金を引くことになるのだろうか?
続きを読む

【建設】改正完成談合防止法施行と統一地方選が”土建国家”を打ち崩す(2007-03-13)

 独占禁止法によるゼネコン包囲網が一段と強化されてきた。名古屋市の地下鉄工事の談合事件では2月、独禁法違反容疑でゼネコンから初めての逮捕者が出た(関連記事)。改正・入札談合等関与行為防止法(いわゆる改正・官製談合防止法)も3月14日に施行となり、地方公共団体での一般競争入札導入が待ったなしとなる。今後は大手から地方ゼネコンまでを巻き込んだ価格競争の激化が避けられない。4月の統一地方選挙を経て、“土建国家”を支えてきた利益誘導型政治が一気に弱体化することも予想される。

 ――続きは、日経BP社の総合サイトの「ニュース解説」でお読みください。

【取材日誌】大成建設の社長交代―トップ2人の相性は?(2007-01-26)

taisei 大成建設が25日に社長交代を発表、翌26日に業界紙・雑誌向けの記者会見が行われた。4月1日付けで、葉山莞児社長が代表取締役会長に就任し、新社長には建築出身の山内隆司専務が昇格する。これまでの平島治会長―葉山社長体制は、強いリーダーシップを発揮する葉山氏を平島氏がサポートする形で役割分担が上手く機能してきたが、果たして葉山―山内体制はどうか?
続きを読む

【建設】透明性の高い公共工事発注システムを構築するには?―2007年の年頭にあたって(2007-01-05)

 新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
saitamashintoshin 昨年末に退院したばかりで、まだまだ本調子とは言えない状況ですが、穏やかな気候に恵まれた正月3日間は、自宅付近を散歩しながら体力回復に努めました。そのときに、さいたま市内にある大規模な市街化調整区域「見沼田んぼ」から、「さいたま新都心」の超高層ビルを撮影。この一角に国土交通省の関東地方整備局も入居しているのですが、正月早々、朝日新聞社会部が過去の大型公共事業のスキャンダル発掘に熱心に取り組んでいるようで…。

続きを読む

【建設】オレンジ色の見出しに理解を!心臓に悪い夕刊フジ掲載(2006-12-09)

 「大手ゼネコン、赤字受注乱戦…大手町再開発の不安」という見出しの記事(http://www.zakzak.co.jp/top/2006_12/t2006120827.html)が、8日付けの夕刊フジに掲載された(らしい…)。大手ゼネコンの広報マンから、その日の夕方に電話があって知った。「夕刊フジの記事、千葉さんでしょ。随分、過激な見出しですよねえ…」。思わず「えっ、何のこと?」と、トボケた振りをしてしまうのには、いろいろと理由があるのだ。


続きを読む

【建設】談合システムは直に崩壊する、次は発注者の淘汰を考えよ(2006-11-29)

 小泉政権の5年間で公共工事の量は激減した。安倍政権もこの方針を継続する。十分な供給がなければ談合は成立しない。日本中に張り巡らされてきた談合システムが崩壊するのは、もはや時間の問題だろう。

 ―続きは、nikkeiBPnet on Yahoo!ニュースでお読みください。

【取材日誌】NPO法人「地域と行政を支える技術フォーラム」が訴える行政の事前監査の重要性(2006-10-28)

haradabook 東京都港区の前区長、原田敬美氏を中心に設立されたNPO法人「地域と行政を支える技術フォーラム」が、公共調達における事前監査の重要性を訴える啓蒙活動に取り組んでいる。官製談合の防止や予算の適切な執行を確保する観点から、従来の事後監査から今後は事前監査に重点を移すべきとの主張だ。同法人では、11月25日の10時から東京都港区の生涯学習センター(ばるーん)で公共調達における監査のあり方を考えるシンポジウムを開催する。

続きを読む

【取材日誌】公共事業逆風世論の真実(2006-10-25)

 国土交通省が主催した平成18年度の国土技術研究会で東京工業大学大学院の藤井聡教授が行った特別講演「公共事業逆風世論の真実」を聞いてきた。全国の地方整備局から技術官僚たちが集まって開催される研究会の場で、どんな話がされるのか興味があったからだ。「不条理な大衆の世論に卑屈になることなく、毅然と(公共事業の)大儀を語れ!」という藤井教授の話に、盛んな拍手が送られていたが、これって来春の参議院選挙モードってこと?

続きを読む

【建設】日本橋再生プロジェクトに日本初のPPPが導入されるのか?(2006-10-25)

 小泉純一郎前首相の置き土産となった日本橋川周辺地域の再開発プロジェクトに、公民連携手法の「PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)」を導入する方向で検討が始まった。既に米国などではPPP手法を使って大規模な都市再開発事業を成功させた事例はあるものの、日本では高速道路の整備に民間資金が導入された実績もまだない。日本の都市再開発にPPPを導入する狙いと効果とは?

―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の『千葉利宏の建設トレンドウォッチ』でお読みください。

【建設】建設生産システムの新たな視点−新JIS対応への動き(下)(2006-10-04)

 日本工業規格(JIS)制度が国際標準に基づいて昨年10月に改定され、3年間の経過措置期間を設けて新たに導入された新JIS制度に移行することになった。JISマークの対象製品に関する制限が廃止され、認証方法も従来の工場認証から製品認証へと転換した。はたして建設分野にはどのような影響があるのか、新しいJIS制度を活用して、透明性の高い建設生産システムを構築しようという動きが出てきた。

 ―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【建設】産業比較:建設vs印刷(2006-09-24)

 「建設業は日本社会の縮図」―建設業界では、以前からこうした声が良く聞かれた。建設業界の代名詞のように言われる”談合問題”も、実は他産業の方が悪質だったり、重層下請け問題もいつの間にかあらゆる分野に蔓延していた。一見、特殊のように見られてきた建設業と他産業とを比較することで、建設産業が抱える問題を検証してみた。

続きを読む

【建設】一建築士の”単独犯行”で終わるのか姉歯被告の公判始まる(2006-09-13)

 2005年11月に耐震強度偽装事件が発覚してから10カ月…。構造計算書を偽装した元建築士・姉歯秀次被告の裁判が、9月6日、ようやく東京地裁で始まった。99ものマンションやホテルのデータを偽装し、耐震強度不足を発生させた前代未聞の事件は、一人の建築士が引き起こした事件として収束に向かいつつある。それで、よいのだろうか。

 ――続きは、日経BP社の総合サイトの「ニュース解説」でお読みください。
 
 関連記事として、日経BP社のニュース解説「所有者に過度な管理能力を求める日本の建築生産システム」(2005-12-02)もお読みください。

【建設】建設生産システムの新たな視点――新JIS対応への動き(上)(2006-09-08)

 国土交通省が今年6月に設置した建設産業政策研究会が、「建設生産システム」の見直しに向けて、中間取りまとめの作業に入った。耐震強度偽装問題に端を発して始まった研究会の議論も、いまだに既存制度の枠組みを出ていないとの印象は否めない。建設生産システムの問題を考えるうえで、新たな視点が必要になっているのではないか。

―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【建設】景観法施行から1年―まちづくりに変化の兆しはあるのか(2006-08-11)

 景観法が2005年6月に施行されて1年が経過した。今年の通常国会では大規模小売店舗の出店規制で話題となった都市計画法改正案も成立。バブル崩壊後の景気対策として、規制緩和一辺倒で進められてきた「まちづくり」に変化の兆しは出てきているのか。

 ―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【建設】設計図面に求められる法的証拠としての履歴管理(2006-07-21)

 耐震強度偽装問題をきっかけに、ゼネコンで設計図面管理のあり方を見直す動きが出てきた。すでに構造計算書については電子認証システム導入の検討が進んでいるが、設計図面でも瑕疵担保責任などに対応するため、不正な改ざんが行われていないことを客観的に証明する必要性が指摘され始めている。

―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【取材日誌】「コストで競争しているわけではない。プライスでの競争だ!」(2006-07-11)

 国土交通省が主催する建設産業政策研究会の第2回会合が11日に開催された。耐震強度偽装問題などで国民の信頼が揺らいでいる「建設生産システム」の問題について自由討論が行われた。
続きを読む

【建設】建設業の過剰供給構造を産業政策で変えることはできるのか?(2006-07-03)

 「なぜ、建設産業の供給過剰構造は解消されないのか―。国土交通省は6月に金融や不動産など他業界の有識者も招いて「建設産業政策研究会」を立ち上げ、新しい建設産業政策のあり方に関する議論を開始した。」

 ―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【建設】建築士制度における格付けの必要性は?(2006-06-12)

 「建築士や宅地建物取引業者に対する罰則の大幅強化を盛り込んだ建築基準法等改正案が今国会で成立する見通しとなり、今後の焦点は建築士制度の見直しと瑕疵担保責任の問題に移る。」

 ―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏のトレンドウォッチでお読みください。

【建設】人材活用機関の創設で天下りはなくせるのか?(2006-05-12)

 「談合問題の根源とされる天下り問題を解決する具体的な方策として、産・官・学の人材を活用した機関(専門家集団)を創設する構想が浮上してきた。」

 ―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【建設】耐震強度偽装問題で発注者心理に変化は?(2006-04-18)

 「耐震強度偽装問題が発覚して5カ月が経過、刑事事件としての捜査がようやく大詰めを迎えている。」

 ―続きは日経BP社KEN-Platzで連載中の千葉利宏の建設トレンドウォッチでお読みください。

【建設】所有者に過度な管理能力を求める日本の建築生産システム(2005-12-02)

 マンションの耐震強度偽装問題は、なぜ起こったのか。これは、欠陥マンションを設計・建設・販売した事業者らをいくら叩いたところで簡単に解決する問題ではない。その病巣は欠陥住宅や欠陥リフォーム問題にも通じる根深さを秘めている。建築現場の実態を消費者自身が認識し、厳しくチェックする以外に自己防衛策はないのかもしれない。

 ――続きは、日経BP社「ニュース解説」でお読みください。

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(8)―住基カードを活用したヒト情報の管理(2003-03-17)

 2002年夏、新聞、テレビで大々的に報道されて、社会的な関心を集めた住民基本台帳ネットワークシステム――。03年8月には第2段階としてICカードを使った公的個人認証サービスもスタートする予定で、また時期が近づけばマスコミが大いに騒ぎ出すことになるのだろう。ここで住基ネットの話題を持ち出したのは、個人情報問題の視点からその是非を議論するためではない。ITを活用すれば、個人レベルでの情報管理や検索も簡単に行えるようになるという象徴的な事例として、である。だからこそ個人情報保護が重要となるわけだが、これほど有効な情報発信ツールを利用しない手はないだろう。 続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(7)―技術や技能を客観的に評価する基準(2003-03-12)

 2002年12月、経済産業省が中心となって、IT業界が1年半がかりで作成してきた「ITスキル標準」が公表された。このITスキル標準とは、IT分野の技術者のスキルを客観的に評価するための枠組みで、従来の資格制度をも包含する体系と位置付けられている。今後、この体系に基づいて技術者の教育制度やスキル評価、人事・給与体系などが再構築されていく方向だ。建設業にとっても、大いに参考になる事例ではないだろうか。 続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(6)―丸投げ禁止から見えるヒト情報の不足(2003-02-24)

 「丸投げだって、ある意味で1つの契約形態だと思うのですが、なぜ、丸投げはいけないことだと決められているのでしょうね」―大手ゼネコン幹部に、そんな疑問を投げかけられたことがある。建設業法の1953年の第1次改正で「一括下請負の禁止」が明記され、いわゆる“丸投げ”は禁止された。2001年4月に施行された「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入札適正化法)」にも改めて丸投げの禁止が書き込まれ、施行体制台帳の提出などの規定も加えられた。新聞などでもたまに、丸投げ工事が摘発されたという記事を見かける。なぜ、丸投げが悪いことなのか?なぜ、丸投げが発生するのか?なぜ、丸投げをなかなか根絶できないのか?といった根本的な理由や原因について、納得できる説明を聞いたことがない。 続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(5)―ヒト情報の透明性(2003-02-13)

 “透明性”というキーワードで建設業の現状をみてきたが、いよいよ「ヒトの情報」の透明性に論点を移そう。実は、建設業者の供給過剰問題の根本的な原因は「ヒト」の問題にあるのでは?と疑っているのである。「ヒトの情報」の透明性という問題意識は、国土交通省も建設業界もあまり持っていないのではないかもしれない。いや、仮に持っていたとしても、この問題をあまり取り上げたくないかもしれない。国土交通省の技術官僚やゼネコンの経営者たちにとって、建造物の品質や仕上がりが、現場の監督や職人の技術や技能の違いによって大きな違いが生じるという「現実」を表立っては認めるわけにはいかないからだ。 続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(4)―出来高払い方式に取り組む先駆者たち(2003-01-27)

 出来高払い方式が、公共工事に導入されるかどうかはまだ不透明であるが、政府系機関のなかも出来高払い方式には不可欠な「出来高管理システム」の導入をめざしているところがある。95年に談合刑事事件が発覚した日本下水道事業団だ。理事長辞任にまで発展した談合への関与を根絶して信用回復を図るために、96年から業務改革のためのプロジェクトをスタートさせたのである。 続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(3)―出来高払い方式が普及しない理由(2002-12-17)

 建設コストの透明性を確保するのに有効な手法であると誰もが認めるのが「出来高払い方式」である。ご存知のように出来高払い方式は、建設工事の仕上がり状況に応じて工事代金を決済するというもので、何も特別なやり方ではない。東京電力では、昭和30年代から出来高払い方式で工事代金の決済を行っている。日本でも十分に対応可能な方法なのだが、これまで東電など一部の企業を除いて、ほとんど普及してこなかった。普及しなかった理由は、発注者側にある。最大の市場である公共工事において、出来高払い方式が導入されずにきてしまった影響は大きい。民間工事はなおさらである。

 

続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(2)―情報の透明性を確保する(2002-11-23)

 「透明性の確保」とは、ヒト、モノ、カネの『情報』がキチンと整備され、かつ更新されている状態にあり、その情報にいつでもどこからでもアクセスできることを意味する――。これが私なりの「透明性の確保」の定義である。さらに、ここで言う『情報』にも、様々なレベルがあり、建設プロジェクト単位の情報から、工種ごとの情報、産業全体の情報までその範囲は広い。

 

続きを読む

【建設】建設業に求められる「透明性」とは何か?(1)―自己責任に基づく契約関係を築く(2002-11-15)

 『建設業に携わる人たちが、誇りを持って、それぞれの技術や技能を発揮し、その正当な対価を得られる“真っ当な産業”に再生する』―建設業を再生するには、それ以外に道はない。いまの建設業が「真っ当ではないのか」と反発されそうだが、世間一般でそう受け止められていることは残念ながら否定できないだろう。無理難題ばかりの発注者、請け負け(うけまけ)体質が染み付いたゼネコン、談合体質の抜けない下請業者、そして建設業にパラサイトしてきた政治家など―とても真っ当な業界とは思えない状況を生み出してきたのは、建設業に関わってきた人たちの連帯責任である。

 

続きを読む

【建設】私見・ゼネコン再編論―業界再編のあり方を考える(5)(2001-09-24)

 建設業者の淘汰による社会的混乱を緩和するために、公的な受け皿機関は必要か。建設業者の再編支援と、消費者と下請け業者保護のための方策として検討する価値はある。
※初出表題「私見・ゼネコン再編論(21)―「機能再編」の基盤作り(3)」 続きを読む

【建設】私見・ゼネコン再編論―業界再編のあり方を考える(4)(2001-09-12)

 建設業者の淘汰をビジネスチャンスにする―。先行き不安な経営者に客観的なアドバイスと、企業の幕引きを支援することは、社会的な意義もある重要な機能ではないだろうか。
※初出表題「私見・ゼネコン再編論(20)―「機能再編」の基盤作り(2)」 続きを読む

【建設】私見・ゼネコン再編論―業界再編のあり方を考える(3)(2001-09-11)

 「機能再編」も、最終的に建設業者の供給過剰の改善につながらなければ意味がない。切り離された「機能」がうまく再編できるよな仕掛けをつくるなど、基盤作りが必要だ。
※初出表題「私見・ゼネコン再編論(19)―「機能再編」の基盤作り(1)」 続きを読む

【建設】経済記者から見た建築家(6)―建築家は何をめざすのか?(2001-09-05)

 私自身、建築学科を卒業しながら、ひょんなキッカケで新聞記者という商売を選択し、はからずも「文章を書くこと」が生業となってしまいました。

 

続きを読む

【建設】私見・ゼネコン再編論―業界再編のあり方を考える(2)(2001-08-29)

 建設業で、企業同士の合併など「企業の再編」が難しいというのであれば、まず建設業者の「機能の再編」から始めるというのはどうだろう。リストラを企業内から業界へと広げるのだ。
※初出表題「私見・ゼネコン再編論(18)―想定される再編パターン(2)」 続きを読む

【建設】私見・ゼネコン再編論―業界再編のあり方を考える(1)(2001-08-28)

 「再編」というと、すぐに「合併」と短絡的に結びつけられるが、再編にもいろんなパターンがある。経営効率を高め収益を拡大するという視点から、柔軟な思考で再編を考えるべきだ。
※初出表題「私見・ゼネコン再編論(17)―想定される再編パターン(1)」 続きを読む

【建設】建設業が進めるべき産業構造改革に関する一考察―私見・ゼネコン再編論から(2001-08-10)

 不良債権の最終処理で発生する建設業の雇用問題は、建設投資の総額が維持されている限り、かなりの混乱が生じたとしても、いずれ吸収されていくことになる。しかし、景気後退や公共事業費削減で建設投資額そのものが減少していけば、雇用吸収力そのものが奪われてしまい、雇用問題が深刻化することは避けられない。建設業にとって不幸なのは、不良債権の最終処理と、建設投資の減少が、同時期に訪れてしまったことだろう。 続きを読む

【建設】経済記者から見た建築家(5)―建築界のエリートとは?(2001-07-03)

 「官僚に、現状を打開するような画期的な施策を求めたって無理だよ。政治家や学者、それにジャーナリストといった人たちが本来、果たすべき役割じゃないの?まあ、そういう人たちだって全く機能していないしねえ…」―つい最近のこと、国土交通省の大物OB氏と議論していると、官僚バッシングにはもう辟易したって様子で、そんな言葉が飛び出してきました。

 

続きを読む

【建設】経済記者から見た建築家(4)―建築家とPMrの力関係は?(2001-06-07)

 インターネット上でも、あまり好ましいことではないでしょうが、まず蔑称(べっしょう)の話から。新聞は、非常に差別用語に敏感です。現在では読者があまり気にも留めないと思われる用語でも自主規制して使わないぐらいですから、私もこんな話題を書いたことはなかったのですが…。

 

続きを読む

【建設】経済記者から見た建築家(3)―建築家と新聞記者の類似性(2001-05-02)

 建築業界を記者という立場で取材している限り、建築家の評価は必ずしも良くないのは、なぜなのでしょう。ゼネコンや工務店といった施工業者から聞こえてくるのは、建築家をはじめ設計者に対する批判ばかりなのです。

 

続きを読む

【建設】新型発注者「投資家」への対処法(6)―一括請負方式が招く際限なき値下げ競争(2001-04-15)

 『利益相反』―投資家と付き合っていく上で気をつけなければならないのが、この冒頭の4文字である。自分の利益に合致しているか、相反しているか。投資家にとって、ビジネスの判断基準はそれしかない。 続きを読む

【建設】新型発注者「投資家」への対処法(5)―求められる建設コストの透明性(2001-04-07)

 世の中、すっかり“デフレ”気分が蔓延しているようだ。新聞や雑誌でも、デフレがいろんな切り口で取り上げられ、この調子でいくと今年の流行語に選出される可能性も高そう(?)である。しかし、こと建設業界では、「デフレ=建設費の下落」は今に始まった話ではない。バブル崩壊後、ずーっとデフレ状態が続いていると言えるだろう。90年代半ばまでは、バブル期に建築費が高騰した反動による価格調整の色合いが濃かったが、その後も建設市場が縮小するなかで、建設業者数が減らないために過当競争が起こり、建設費が下落し続ける状況を生んでいる。 続きを読む

【建設】新型発注者「投資家」への対処法(4)―不動産ファンドが及ぼす影響は?(2001-04-01)

 不動産投資信託(J-REIT)の上場に向けて、名乗りをあげる不動産ファンド(投資法人)が相次いでいる。すでに三菱地所、三井不動産、森トラスト、東京建物の大手不動産会社4社がそれぞれ、生保やゼネコンなどと組んでファンドを組成することを表明。早ければ、5月の連休明けにも初の上場ファンドが登場する見通しだ。(注・実際にJ-REITが上場したのは2001年9月10日だった) 続きを読む

【建設】経済記者から見た建築家(2)―建築家として名を残すには…(2001-03-30)

 歴史に残るような建造物を設計・施工する―建築家なら、そんな想いを作品に込めながら仕事をしているのかもしれません。専門家向けの建築雑誌などを見ると、毎月数多くの作品が掲載され、作品に対する想いが熱く語られています(ただ、そうした想いが、一般の人々にどこまで理解されているかは、はなはだ疑問ではありますが…)。

 

続きを読む

【建設】新型発注者「投資家」への対処法(3)―PFI導入で公共工事にも投資家の影響が…(2001-03-22)

 建設資金を誰が、どのような目的で投資するのか。それによって発注者が大きく制約を受けるのは、何も民間企業に限ったことではない。財政悪化を背景に、地方自治体が積極的に導入しようとしているPFI(民間資金を活用した社会資本整備)事業を通じて、公共工事にも「投資」という考え方が影響を及ぼし始める可能性がある。 続きを読む

【建設】新型発注者「投資家」への対処法(2)―プロジェクト資金の調達に変化(2001-03-15)

 建設プロジェクトの発注者が、昔ながらの「施主」と、採算重視の「投資家」の大きく二つのタイプに分かれてきている。この違いは、なぜ生じてきたのか。建設プロジェクトに投入される資金の出所とその性格が、ここに来て大きく変化しようとしていることが原因だ。 続きを読む

【建設】新型発注者「投資家」への対処法(1)―施主と投資家の違いとは?(2001-03-08)

 日本の建設業界には、前近代的な言葉が現在も数多く残っている。その象徴的な言葉が「施主」ではないだろうか。施主=「施(ほどこ)す主(あるじ)」。漢字だけを読めば、発注者に対して必要以上にへりくだった印象を受ける。一般的に使われている「お客様」という言葉にはない「卑屈さ」さえも感じられる。 続きを読む

【建設】経済記者から見た建築家(1)―建築家って、文化人?(2001-02-27)

 「建築家って、何をする人なのでしょう?」―ジャーナリストというのも、今ひとつ判りづらい職業ですが、建築家も、よくよく考えてみると、非常に謎に包まれた職業であるような気がしてきます。建築関係者以外の人に冒頭の質問をしたら、最も多い答えは、きっと「建築設計図を書く人」くらいかもしれません。ただ、えらい建築家の先生が実際に図面を引いているなんて、あまり聞いたことがありませんが…。

 

続きを読む

【特集】ゼネコン問題

2010-06-02】建設業におけるプラットフォーム戦略の可能性―建設業の機能再編を考える(3)
2010-03-22】建設共通パスは日本の建設業を変えられるか?―2012年の本格導入に向けて開発スタート
2010-02-24】建設許可業者をどのように仕分けるべきか?―建設業の機能再編を考える(2)
2010-01-01】機能再編を再考する―建設業の将来像をどう描くか
2009-11-30】手持ち工事の減少にゼネコンはどこまで耐えられるか?―日本土木工業協会機関誌11月号に寄稿
2009-10-12】建築界に明日はあるか―日本建築学会の機関誌12月号に寄稿
2009-06-01】ゼネコン経営の正念場は今年度下期か?―週刊ダイヤモンドの記事を執筆
2009-04-06】地域ゼネコンの将来像をどう描くのか?―公共発注者自ら変わることの重要性:主なゼネコンの倒産一覧(2007年9月〜2009年2月)
2009-03-31】なぜゼネコンは政治献金を続けるのか?―西松建設問題を考える
2008-10-20】産業比較:建設vs印刷(2)―アウトソーシング需要を狙え!
2008-10-06】建設業が自立した産業となるために何をするべきか?―週刊東洋経済10/04号に寄稿
2008-05-27】建設コストの見える化は進むのか?―週刊エコノミストのゼネコン特集に記事を掲載
2008-01-19】「ゼネコン」はビジネスモデル―儲からなければ捨てるしかない?!―週刊東洋経済1/09号に寄稿
2007-07-18】上場ゼネコン初の倒産から10年―建設業の構造改革は進んだのか?:上場ゼネコンの倒産・不良債権処理一覧(1997年7月〜2005年10月)
2007-04-23】建設現場の生産性が高いって、本当なの?―国土交通省建設産業政策研究会の議論を聞いて
2007-04-10】建設業再生のシナリオを考える―ゼネコン再編の第二幕は始まるのか?(3回)
2006-09-24】産業比較:建設vs印刷―産業構造の類似性
2002-11-15】建設業に求められる『透明性』とは何か?(8回)
2001-08-28】私見・ゼネコン再編論―業界再編のあり方を考える(5回)
2001-08-10】建設業が進めるべき産業構造改革に関する一考察―私見・ゼネコン再編論から
2001-03-08】新型発注者『投資家』への対処法(6回)―発注者の変化がゼネコンに及ぼす影響