建築設計事務所シーラカンス アンド アソシエイツの代表で、東京理科大学理工学部建築学科教授の小嶋一浩氏が、2011年度から横浜国立大学教授に就任することが明らかになった。売れっ子建築家の小嶋さん人気で、千葉県野田市にある理工学部建築学科をめざす学生も増えたと言われるだけに、後任を含めた新体制をどうするかが注目される。
小嶋さんとは残念ながら面識はないが、理大OBなのでたまたま情報が入ってきた。対外的にオープンにして良い情報と聞いたので、ブログで取り上げさせてもらった。少子化と国内建築需要の減少が進むなか、大学でも学生に人気のある教授の招聘合戦が今後ますます活発化するのではないかと思ったからだ。
小嶋研究室は、意匠系をめざす学生にとっては憧れの研究室で、優秀な人材が数多く集っていた。今年3月に開催された第8回「せんだいデザインリーグ卒業設計日本一決定戦」で優勝した学生も、「トウキョウ建築コレクション 2010 全国修士設計展」で西沢立衛賞を受賞した修士生も、いずれも小嶋研だった。おかげで随分と、理大建築も有名になった。
現在、東京理科大学理工学部建築学科の教授・准教授は12人体制。うち意匠・計画系が5人で、今後2、3年で意匠系の2人の教授が定年で退官する予定だった。今回、小嶋さんの移籍で、意匠系教授陣が一気に入れ替わることになり、やはり学生を惹きつけるために名の知られた建築家の招聘に動かざるを得ないかもしれない。
横浜国大は、有名建築家の山本理顕教授がそろそろ定年の時期を迎える頃だが、北山恒教授、西沢立衛准教授らに、小嶋さんが加わると、意匠系はかなり豪華な布陣。横浜国大でも小嶋効果がどのぐらい発揮されるかが興味深いところだ。