東京大学の都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS、センター長・目黒公郎教授)は、自然環境を対象とした「環境CSR」活動に関する研究報告会を6月2日、東京・目黒区の駒場キャンパスで開催する。日本では多くの企業がCSR(企業の社会的責任)活動の一環として森林や自然環境を保全する活動に取り組んでいるが、今回の福島原発事故によって東京電力が75%を保有する尾瀬地域の環境保護活動への影響が懸念されるなど、経済的負担となっているのも事実。報告会は「『環境にやさしい』は本当か?森林を対象とするCSR活動の評価―継続のヒント―」を副題に、自然環境を対象とした環境CSR活動がどのように評価されているのか、どのように評価されるべきなのかを踏まえて、森林CSR活動のあるべき姿を提言する。
 経済産業省は17日、都市や地域で未利用な熱エネルギーの活用を促進するため「まちづくりと一体となった熱エネルギーの有効利用に研究会」(座長・柏木孝夫・東工大総合研究院教授)を設置し、第一回会合を開いた。エネルギー最終消費の半分以上は冷暖房や給湯など「熱」として利用されてるものの、使い勝手の良い電気、ガスばかりが利用され、熱エネルギーの活用は未開拓の分野だった。80代後半に大都市部で増加した熱供給事業者も最近10年は微減傾向にあったが、福島原発事故のあとエネルギー政策の見直しが避けられないなか、研究会では熱エネルギーの有効活用に向けた規制改革や新しい仕組みづくりについて議論を進め、7月にも中間報告をまとめる予定だ。
 大成建設が12日に開催した2011年3月期決算の専門紙、雑誌向けの記者説明会に出席した。連結売上高は前期比15.5%減の1兆2181億円、営業利益は同1.9%増の362億円、純利益は同48.7%減の108億円の減収減益となった。工事採算の改善と販管費の削減で営業利益はプラスとなったが、為替差損増加による営業外収益の悪化、前期に実施した投資有価証券売却益の減少などで減益となった。次期業績の先行指標となる個別業績の受注高は、前期比0.9%減の9737億円で、2年連続で1兆円の大台を割ったものの、繰越工事残高は同2.4%増の1兆5153億円と減少傾向に歯止めがかかった。
 東京大学生産技術研究所の都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS)が毎年2回開催しているオープンレクチャーの第19回「建設産業の将来像〜海外・環境戦略と産業構造〜」が11月10日に東京大学駒場リサーチキャンパスで開催されます。プログラムは下記のとおり。
・「21世紀における建設産業の役割−地球環境問題の視点から−(仮題)」―堺孝司(香川大学教授)
・「建設産業の明日を考える(仮題)」千葉利宏((有)エフプランニング)
・「インフラチームジャパンを世界へ(仮題)」小澤一雅(東京大学教授)
 終了後に意見交換会が予定されています。参加費は無料で、詳しい内容は、ICUSのホームページで。

http://icus-incede.iis.u-tokyo.ac.jp/index-j.htm

 神奈川県地域温暖化防止活動推進センター(NPO法人かながわアジェンダ推進センター)主催の太陽光発電の明日を考えるシンポジウム2「マンション、アパートにも太陽光パネルを」が9月24日に、横浜情報文化センターホール(横浜市中区)で開催されます。日本では太陽光発電システムが集合住宅になかなか普及しなかった背景や問題点について千葉が基調講演を行います。その後、マンションへの太陽光発電システムの導入に取り組み始めたマンションデベロッパー大手の大京やJX日鉱日石エネルギーなどが加わり、パネルディスカッションを行います。参加費は無料ですので、ご興味のある方はぜひどうぞ。申し込みはこちらから。

http://www.kccca.jp

 2009年度の第2回囲碁マンガ原作大賞でグランプリに輝いた「玉精公記」(著者・大石直紀氏、小学館文庫、本体476円)が小説化されました。原作者の帯坂篁太郎氏は、前田建設工業の経営管理本部総合企画部長兼CSR・環境部長の大川尚哉さん。「三種の神器」である八咫鏡(やたのかがみ)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)、草薙剣(つさなぎのつるぎ)のうち、八尺瓊勾玉が「碁盤(&碁石)」だったという奇想天外な設定から、碁盤に導かれて織田信長が天下統一を果たしていくストーリーが展開。史実と空想が見事に融合したエンターテインメント小説に仕上がっています。

 住宅履歴情報(いえかるて)の普及・啓発セミナー「住宅履歴の利活用による暮らしアップ!」が7月17日(土)に、東京・丸の内の東京国際フォーラムで開催される。事前登録制で入場は無料。主催は住宅履歴管理システム「SMILE ASP」を開発した構造計画研究所を中心に設立された有限責任事業組合住生活情報マネジメント企画。今年5月に発足した一般社団法人住宅履歴情報蓄積・活用推進協議会などが後援する。

 セミナーのプログラムは、東京大学生産技術研究所所長の野城智也教授がイントロダクション「住宅履歴は“蓄積”から“利活用”へ」のあと、東京大学生産技術研究所エネルギー工学連携研究センターの荻本和彦特任教授が「エネルギーを賢く使う暮らしの工夫〜私たちとスマートグリッド〜」と題して講演するほか、ワークショップ「体感!住宅履歴(いえかるて)の利活用」を開催する。

 問い合わせ・申し込みは下記のホームページから。https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/85

 2010年度から再スタートした「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会」(委員長・鈴木 祥之・立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構教授)がメールマガジンを8日に創刊した。公開のフォーラム、シンポジウム、実験などのおしらせなどの情報発信を積極的に行うことで社会的な関心を高め、伝統構法が直面する危機的状況の打開をめざす。メールマガジンの編集や委員会事務局は、NPO法人緑の列島ネットワーク(理事長・大江忍氏)が担当する。

 週刊ダイヤモンド6月5日号にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング=三次元設計システム)の話題を取り上げたら、オートデスクから1日開催の「デザイン・イノベーション・フォーラム2010」の案内メールが届いたので急きょ取材することにした。日建設計、安井建築設計事務所、大成建設で「BIMによる建設革新と将来像」と題したパネルディスカッションを行うというので、どんな発言をするのか興味が湧いたからだ。

 鹿島の技術者たちで執筆した講談社ブルーバックス「図解超高層ビルのしくみ」が発刊された。私も、多少お手伝いしたこともあって、鹿島から本が送られてきた。1968年に日本初の超高層ビルである霞ヶ関ビル(鹿島施工)が完成して40年が経過し、高さ100メートルを超えるビルは国内では750棟余りとなった。しかし、世界では500メートルを超える超高層ビルが次々に建設され、世界最高のブルジュ・ハリファ(ドバイ、2010年竣工)の高さは828メートルに達する。

 日本でも大林組が工事を進める東京スカイツリー634メートル(2011年12月竣工予定)の現場は観光名所となっている。なぜか、人は高い建物に魅かれてしまうようだ。私もハザマが施工した452メートルのペトロナスツインタワー(マレーシア、1998年竣工)に上ったことがあるが、さすがに窓の外のデッキに立って下を見たときには足がすくんだ。

 2004年に完成した508メートルの台北101(熊谷組施工、台湾)がしばらく世界一の超高層ビルの座にあった。日本では、1993年に完成した横浜ランドマークタワー(大成建設施工)の296メートルがトップ。せっかく出版したばかりの本に水を注すつもりはないが、霞ヶ関ビルのあと鹿島の名前があまり出てこない。ちょっと寂しい感じもする。

 不動産コンサルタント会社のさくら事務所(社長・長嶋修氏)からシンポジウムの案内状が届いた。ツイッターから始った不動産・建設業界有志による業界革新プロジェクト「ハ会」実行委員会主催で、ストック型社会にあるべき中古・新築・賃貸・都市の姿を考えるシンポジウムを4回シリーズで開催。第1回は6月22日(火)19時から、会場は渋谷シダックスホール、テーマは「『VIVA!中古』〜ストック型社会を阻害する既得権益の撤廃」。入場料は1000円で、当日はツイッター、UST中継で全国から意見を付けつける予定。

 基調講演は齋藤広子明海大学教授、パネルディスカッションには、さくら事務所の長嶋氏のほか、ブルースタジオ、リビタ、リクルート住宅総研などからパネリストが参加し、ゲストパネラーには日本不動産ジャーナリスト会議会員の本多信博・住宅新報論説主幹も出席する予定。 参加申し込みは「ハ会」のページから。

 「スキル管理のためのグループウェアを開発した札幌市のソフト会社の人が来るので集合!」―IT記者会代表の佃さんからお呼びがかかり、ITリーダーズの田口さん(元日経コンピューター編集長)、情報産業新聞編集長の佐藤さん、BCN(ビジネスコンピュータニュース)記者の木村さんと私が虎ノ門のオフィスに集った。人事管理ソフトなどは世の中たくさんあるが、技術者のスキルを管理してスキルアップにつなげるような「統合スキル管理ソフト」はありそうでなかったという話。ウイン・コンサルが自社の技術者向けに開発したのものを、SaaS型でビジネス展開をめざす。
◆統合スキル管理(OMSaS)の紹介ページ:http://w3.winc.co.jp/saas/omsas_hp_contents.htm

 建設業界でも、建設共通パスを使って就労履歴管理システムを構築しようという話が進んでいるが、技術者や技能者のスキル管理はどのように行っているのか?建設共通パスでは各種資格の有無などを記録できるようにするようだが、正しく情報が登録されているかどうかをチェックする仕組みも必要だろう。OMSaSは、スキル項目などをいろいろ設定できるので、IT技術者だけでなく、建設業の就労履歴管理に組み込んでみても面白そう。技術者・技能者とのコミュニケーションツールとしても利用できそうだ。

お問合せ・ご相談はこちら

「未来計画新聞」は、ジャーナリスト千葉利宏が開設した経済・産業情報の発信サイトです。

お気軽にお問合せください_

有限会社エフプランニング

住所

〒336-0926
さいたま市緑区東浦和

日本不動産ジャーナリスト会議の公式サイト

REJAニュースサイト

IT記者会の公式サイト