中尾さんは、私よりちょうど10歳年下ですが、OB会などでも良く私に話しかけてくれる後輩です。私自身、OB会に出席しても、建築そのものや、設計実務の話は付いていけないので、どうしても浮いてしまうのですが、中尾さんは、建築そのものだけでなく、建築を取り巻く経済・社会情勢についても、きちんと目を配っている人です。話をしていても、多くの情報を吸収して、何事にも前向きに取り組もうとしている気持ちが伝わってきます。建築主にとっては、いろいろな相談に乗ってもらえるのではないかと思います。
テレビ朝日の「大改造!!劇的ビフォーアフター」に触れた以上、H研究室のもう一人の匠、滝澤俊之氏を紹介しないわけにはいかないでしょう。同番組は、しばらく中断していた時期がありましたが、滝澤さんは以前のSeason1の最終回2時間特番を含めて2度登場しました。中尾さんの1年先輩で、H研究室が誇るイケメン建築家です。
テレビ番組は、演出上、かなり無理のある住宅の大改造を行うので、見ていて「こりゃ、建て直した方が良いだろう」と思ってしまう案件も少なくありません。それを匠たちは、劇的に改造しなければならないわけですから大変です。番組は2人にその実力は備わっていることの証明と言えますが、何から何まで建築家が造り込んでしまうのが良い住宅とは限りません。あまり番組のイメージで先入観を持たずに、じっくりと対話してみると、自分が求める住まいが見えてくるかもしれません。