国土交通省が「建設産業の魅力を発信するための戦略的広報検討会」を立ち上げ、11月12日に第一回会合を開いた。学識経験者を中心に2010年12月から始まった「建設産業戦略会議」の提言を受けて設置されたものだ。戦略会議そのものが非公開で詳しい議事録も公表されていないので、どういう経緯で戦略的広報が必要という話になったのかは不明だ。ただ、これだけ情報が氾濫するインターネット社会になって、いまさら戦略的広報が必要というのもいかがなものか。長年、建設産業を取材してきた記者としてみれば、「企業トップが産業の未来を何も語らない」業界に戦略的広報もないものである。組織にとって最大の広報マンは誰か。まずは企業の経営トップが自らの考えを自らの言葉で語ることだと思うのだが…。