現在、私が協力しているのは、1年ほど前から米IBMが制作し始めたコンテンツ「Ideas from IBM」を日本向けにどうアレンジするかのアドバイスである。世界規模で起こっているイノベーションを取り上げ、それにIBMがどのように貢献しているかを紹介しているコンテンツだ。
今年6月に日本IBMでも、新しいデザインガイドラインに基づいてウェブサイトを大幅リニューアルすることになり、IBMの目玉コンテンツである「Ideas from IBM」を日本でどう扱うのかについ意見を求められた。
私がアドバイスしたのは2点。米国のコンテンツをそのまま日本語訳して紹介しても、日本の読者には「対岸の火事」と受け取られかねないので、テーマに合わせて日本の事情も解説する必要があること。そのときはできるだけ”ヒトの顔”が見える形が望ましいこと―である。
日本人のエキスパート(専門家)が世界的な視点と日本の事情も踏まえつつ、日本の顧客をサポートしていく姿勢を示すのが重要と考えたからだ。結局は、私自身も、インタビュワーとして顔写真付きで、ウェブサイトに登場することになってしまった。
これまでに取り上げたテーマは、交通分野のイノベーション、ストックホルムでの交通渋滞対策、熟練労働者の再雇用問題、RFIDによるイノベーションなど。ITそのものを取り上げるのではなく、経済・社会が抱える諸問題をITを使ってどう解決するかが”切り口”となっている。タイムリーな内容のテーマが多く、私自身もいろいろと勉強になっている。
この未来計画新聞にも掲載している2005年末に行ったインタビュー記事「e-Japan戦略の舞台裏を語る」で、ソニーの出井伸之最高顧問が「インターネットはメディアそのものなのに、企業はそれを使いこなせていない」と指摘した意味が、私自身も気になってきた。日本IBMのウェブサイト戦略については、ウェブサイトに掲載されたグッドデザイン賞受賞のページで紹介されているので、そちらを参照していただきたいが、グローバル企業のIBMがウェブサイトをどう活用しようとしているのかは日本企業にも参考になると感じている。
