【不動産】不動産物件情報サイト「ホームズ」で東証マザーズ上場を果たしたネクスト・井上高志社長(2007-03-09)

next-inoue 日本最大級の不動産物件情報サイト「ホームズ」を運営するネクスト・井上高志社長の記事「”住まい”から”暮らし”のインフラづくりをめざして」が、起業家応援サイト「アントレステージ」に掲載されました。昨年10月に東証マザーズに上場して間もない12月はじめに、かれこれ5年振りぐらいに取材させてもらったときのものですが、ビジネスにかける熱い思いを語ってくれました。

 ―記事は、フジサンケイビジネスアイアントレプレナーが提供する起業家応援サイト「アントレステージ」でお読みください。

 今回の記事は、取材直後に私が膿胸で入院・手術する羽目になって、記事にまとめるのが伸び伸びになっていた。せっかく忙しい時期に時間と取っていただいたのに申し訳ない気持ちだった。

 井上社長に最初に出会ったのは、私がまだ日本工業新聞の建設省担当記者として記者クラブに常駐していた1999年だったと記憶している。リクルートやアットホームなどの大手が相次いで不動産の情報検索サイトを立ち上げるなかで、賃貸物件を中心に事業を拡大しているベンチャー企業があると聞いて訪ねてみることにした。

 当時のオフィスは、ITベンチャーが集まっていた渋谷ビットバレーにあって、ドアを開けると狭いオフィスは若いスタッフとコンピューターで溢れていて、ゆっくり話をする場所もない。近くのファミレスに入って2時間近く彼の熱弁を聞くことになった。そのときの印象はこうだった。

 「不動産業界が抱える本質的な課題を良く理解していて、それを解決したいという高い志を持っている将来性のある経営者だ」

inouehon 井上社長はまだ30歳になったばかりだったが、今でもそのときの印象は強烈に残っている。本人は、ダイヤモンド社から著書「普通の人が上場企業をつくる40のヒント」を出し、インタビューでも”普通”の大学生だったことを強調しているが、「特殊な不動産業界の色に染まらずに”普通”の(真っ当な)常識・感性を持っている」という意味での”普通”であって、その感性を不動産業界に持ち込もうとしていること自体は立派に普通ではなかった。

 その後も、2002年ごろまで、何度が取材させてもらったが、役所や政治家との距離感も上手く取っているという印象があった。不動産業界は、宅地建物取引業法という法律に縛られ、何かと規制も多い。そのためか役所に取り入って(政治家には取り入られて?)、上手くビジネスを拡大させようとする経営者も目立つところだ。せっかく出だしは良かったのに、役所や古い業界の体質に取り込まれて期待外れに終わった企業も少なくない。

 国土交通省が、レインズシステムの生き残りを図るために2003年秋に立ち上げた不動産総合サイト「不動産ジャパン」の準備を始めた頃にも、井上社長に意見を求めたことがある。私自身は「役所がやっても上手く行くはずがない」と思っていて、彼も懐疑的な見方をしていたので、そのまま記事にしてしまった。後になって配慮が足りなかったと反省したが、そんなこともあって、しばらく足が遠のいてしまった。

 さて、上場を果たしたあとは、メディアパワー(知名度)を上げるのに力を注いでいる。東京・豊洲のキッザニアをスポンサードしたり、テレビコマーシャルを打ったり、本を出したり、神戸のスタジアムのネーミングライツを取ったりと、話題づくりに励んでいる。ただ、知名度が上がれば、外部からのいろいろな誘いや依頼も多くなる。今後も”普通”の常識・感性を武器にして、より高い次元で目標を達成することを期待している。