【建設】オレンジ色の見出しに理解を!心臓に悪い夕刊フジ掲載(2006-12-09)

 「大手ゼネコン、赤字受注乱戦…大手町再開発の不安」という見出しの記事(http://www.zakzak.co.jp/top/2006_12/t2006120827.html)が、8日付けの夕刊フジに掲載された(らしい…)。大手ゼネコンの広報マンから、その日の夕方に電話があって知った。「夕刊フジの記事、千葉さんでしょ。随分、過激な見出しですよねえ…」。思わず「えっ、何のこと?」と、トボケた振りをしてしまうのには、いろいろと理由があるのだ。


 長年、フジサンケイグループの一員だったこともあって、フリーランスになってからも夕刊フジや古巣のフジサンケイビジネスアイからも原稿の発注がある。一時期、夕刊フジには私の直属の上司が在籍していたこともあって、建設や不動産などの分野で取り上げたいテーマがあると、親しくしている記者から執筆依頼が舞い込んでくる。そのことは、建設業界などの広報担当者にも知られてしまっているので、今さらトボケても無駄なのだが、電話が急にかかってくると、どうしても焦ってしまう。

 新聞記事は、もちろん中身も大切だが、夕刊フジのような駅売り新聞にとっては中身以上に見出しが重要となる。見出しのつけ方が売れ行きにも大きく影響するからだ。実は記事の原稿は記者が書き、見出しも記者が仮で付けておくのだが、最終的に見出しを決めるのは「整理」と呼ばれる専門記者。彼らは、読者にインパクトのある「売れる見出し」をつけるのが仕事である。そして最後の決定権は編集長が握っている。

 外部ライターでも記事に筆者名が出る場合は、筆者もゲラチェックを行い、見出しなどの意向も通りやすい。しかし、筆者名の出ない匿名記事を書く場合は、ニュースの素材を提供しているのに近く、原稿の手直しや見出しは夕刊フジの編集部が行い、私自身はゲラのチェックも行っていない。記事が紙面に掲載されて始めて、どんな仕上がりになったかを確認するのである。

 そうした事情を知ってか知らずか、記事が出ると、まず私に電話がかかってくるのだ。一度、見出しの表現で、ある不動産会社の広報担当から猛烈な抗議を受けたこともある。見出しも含めてどんな仕上がりになっているのかが判っていれば、抗議を受けても焦ることはないのだが、当人も知らないことを急に言われれば、誰だってうろたえてしまうだろう。

 「自分が書いた記事がどうなったかを当人が知らないのは無責任だ!」と言われれば、確かにその通り。別に逃げ隠れするつもりはないが、不意を討たれるのはとにかく心臓に悪い。「記事に工事損失引当金の数字まで詳しく書くなんて、千葉さん以外にいないよ」とは、電話をかけてきた冒頭の広報マン。判っているのなら、あまり驚かさないでいただきたいものである。